開催日:2016年10月29日

ストローブ=ユイレ作品上映+講演 上映作品:『あの彼らの出会い』『慰めようのない者』 講師:渋谷哲也

シリーズ企画:ストローブ=ユイレ作品上映+講演

第7回上映作品:『あの彼らの出会い』『慰めようのない者 
講師:渋谷哲也(ドイツ映画研究者)

「パヴェーゼから抵抗へ」
今回はドイツ語圏から離れて、チェーザレ・パヴェーゼの世界を探訪してみたい。ギリシャ神話を20世紀に語りなおす大胆な試みである戯曲『レウコとの対話』を映画化した二編を取り上げる。一つはストローブ=ユイレ最後の共同作品、もう一つはストローブ単独作として製作された作品。彼らはパヴェーゼの硬質かつ繊細な詩情の中から抵抗の結晶を掬い取る。ベートーヴェンの《セリオーソ》の響き渡る『あの彼らの出会い』のラストカットは、彼らの闘争が未だ進行形であることを如実に伝えるものだ。

[日時]2016年10月29日(土)
14:00〜17:00(13:30開場)

*14:00より2作品連続上映、上映終了後休憩を挟んで 15:45ごろより講演となります。

[参加方法]無料(要予約)
[予約制]メール(info@espacebiblio.jp)または電話(Tel.03-6821-5703)にて受付。
●メール受付:件名「10/29渋谷氏上映+講演希望」にてお名前・電話番号・参加人数をお知らせ下さい。
おって返信メールで予約完了をお知らせいたします。

※定員60名様

[会 場]ESPACE BIBLIO(エスパス・ビブリオ)
地図→http://www.espacebiblio.jp/?page_id=2
〒101-0062
東京都千代田区神田駿河台1-7-10 YK駿河台ビルB1F
電話:03-6821-5703

主催:渋谷哲也+エスパス・ビブリオ
協力:アテネ・フランセ文化センター、紀伊國屋書店

講師プロフィール:
渋谷哲也(しぶたに・てつや)
1965年生まれ。ドイツ映画研究者。東京国際大学教授。著書に『ドイツ映画零年』(共和国)、「国境を超える現代ヨーロッパ映画250」(共編著/河出書房新社)「ファスビンダー」(共著編/現代思潮新社)等。ドイツ映画の上映企画、字幕翻訳も数多く手がける。

上映作品情報:
『あの彼らの出会い』Quei loro incontri 2006年(68分)(DVD上映)
監督/ジャン=マリー・ストローブ ダニエル・ユイレ
撮影/レナート・ベルタ
パヴェーゼの神話的対話詩篇『レウコとの対話』の最後の5篇「人間」「秘儀」「洪水」「ムーサたち」「神々」を映画化。古代ギリシャの神々、半神半人、森の精、死すべき運命を持つ人間らの間で交わされる対話がオリュンポスに見立てた山腹で演じられる。

『慰めようのない者』L’inconsolable 2011年(15分)(ブルーレイ上映)
監督/ジャン=マリー・ストローブ 
撮影/レナート・ベルタ クリストフ・クラヴェール
「レウコとの対話」の一篇の映画化。吟遊詩人オルペウスを八つ裂きにする運命にあるバッケー(酩酊する狂暴なトラーキアの女)の一人にジョヴァンナ・ダッディ、最愛の妻エウリュディケーを亡くしたオルペウスにアンドレーア・バッチ。

紀伊國屋書店よりDVD『雲から抵抗へ+あの彼らの出会い』発売中(本体価格5,400円)